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 Masahiro Ota

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OLD TACKLE

Pawl H. Young + Hardy Orvis + ATH Phillipson + Hardy Scott + Hardy Powell + Scientific Anglers
Fenwick + Pflueger

ワシのマークに茶色の三角ケース。子供の頃からの憧れだったフェンウィック。このロッドメーカーを知らない人はまずいないでしょう。ここではボクが使用しているフェンウィックロッドとその周辺のタックルについて紹介します。

Fenwick N171735 FF858 8'6" 3 7/8oz. AFTMA Fly Line No,8 1975−1976


ボクが最初に買ったフェンウィックロッドは、ランカースティックというヤツだった。確か中学一年の冬、お年玉全額握り締め、千駄ヶ谷の「釣り彦」というお店に買いに行った。もちろん買うロッドは前もって決めていたのだが、行ってみたら、それがなかった。そこにあったのはフェングラスのランカースティックというモデルだったのである。このランカースティックは1977年に発売されている。だからお店にはそれが新製品として並んでいたのだろう。ボクが本で見て欲しかったのは、じつはそれ以前のFC38だった。子供だから、ちゃんと調べずに買いに行って、店のおじさんに「それはもうないよ。こっちの方が新しくていいよ。」」そう言われ、結局それにした。今思えば、極めて悲しい買い物だったのである。だからというか、ボクは今でもフェングラスというブランクがあまり好きではなく、薄くブランク径が太いところも好きになれない。FFシリーズは全てE-グラスで作られていたのは、ジム・グリーンの設計上、その方が良かったからだと個人的に思っている。

フェンウィック社というのは他のロッドメーカーとは違い、古くから何度も資本が入れ替わって成長してきた経緯がある。他のロッドメーカーの場合は、初めは家内工業で成長し、その後大資本の傘下に入るというのが一般的だ。しかしこの会社は最初からサラリーマン5人によって共同出資されたような会社で、その後もやたらオーナーが変わっている。ここでちょっと主な出来事を年表にしてみよう。

Fenwickの主な出来事とロッドの材質
年代 主な出来事 FFシリーズのプリプレグ+レジン
1950年 Dick Snyder(元SouthBendの営業マン)が釣具店店主のClerance Shoffとラミグラスを結成。ファイバーグラスロッドのブランクの製造を始める。(そこにDON GREENもいた。) 1955年-1960年
E-Glass + フェノール樹脂
製造番号:なし
1954年 Don GREEN独立。グリズリーブランク社を設立。中空ブランクの開発、翌年よりフェンに供給。
1955年 シアトル5人のビジネスマンによってフェンウィック社が結成される。
1956年 ガルシアがフェンウィックの経営権を買い取り、ウッドランドに工場を移す。
1958年 Sevenstrand Tackle Companyに買収される。(ここにJIM GREENがいた)
1961年 Philip t.Clock一家が経営権を得る。ロングビーチに工場を移す。 1960年-1966年
E-Glass + 新工法フェノール樹脂
製造番号:A B C D E F
1962年 Taper Lock Ferrule(いわゆるフェラライトフェルール)でパテント取得
1966年 グリズリーブランク社を吸収合併。これより黄金時代の到来。 1966-1969
E-Glass + ポリエステル樹脂
製造番号:F G H I J
1973年 世界初グラファイトロッドHMG発売 1969-以降
E-Glass + エポキシ樹脂
製造番号:J K L M N P R
1976年 売り上げ800万ドル突破(当時の為替レート300円として24億円)
1977年 フェングラスシリーズ発売。社長Philip t.Clockが病気になる。
1979年 ウッドストリーム社に売却される。Don Greenまた独立、SAGEを設立。
ボクが釣り彦でランカースティックを買わされる。
1988年 バークレイ社に買収され、アウトドアテクノロジーズ社の傘下に入る。

←Nから始まるシリアルナンバーは1975-1976年に製造されたことを意味する。既に世界初グラファイトロッドHMGが発売され、それと平行して売られていたE-グラス最後期のモデルということになる。

どんなロッドメーカーでもその歴史の中で、脂の乗った時代というのがある。そしてそれは大抵の場合、釣りキチの熱意によってもたらされている場合が多い。ボクが思うにフェンウィックロッドの立役者というのは創業者の5人ではなく、Philip t.Clock社長とDon Green、JimGreenの3人だろうと思う。年代的には1962年から76年まで。77年以降のフェングラス(Sグラス)は前述した理由であまり好きではない。ぶっちゃけた話をすれば、本当のフェンウィックは1977年のPhilip社長の病気による引退で終焉を迎えている気がしないでもない。つまりそれはSAGEに引き継がれたと考えた方がよいのではなかろうか。ちなみにSAGEは1979年の創業からSFLというグラスロッドを製造している。ただし、これには当然Sグラスが使われている。↓

SAGE Hi-MODULUS FIBERGLASS B789SFL

←フェルール・ガイド
フェルールはちろんTaper Lock Ferrule(フェラライトフェルール)が採用されている。ジムグリーンがこれを思いついたのは1960年だと言われている。ロッドを二つ分割して、それを継ぐという単純な発想ながら、その後のロッドに大きな影響を与えたのは周知の通りである。今ではほとんどのロッドがこのフェルールを採用している。またストリップガイドはカーボロイとは思えないようなシルバーのガイドがのっている。このガイドが何かは不明だが、溶接跡があるのでガイドリング自体はフレームとは別の材質ではないかと思う。

←リールシート
ボクが気に入ってるのがこのコルクシート。これまでの金属製シートに代わり、シリアルN以降あたりからこのシートが採用されているようだ。

■Pflueger Medalist No,1495 1/2 1950年代
←リールはお決まりのフルーガーメダリスト。フェンウィックにはメダリストというのが昔からのお決まりである。なぜなのか?これにハーディーを付けてはいけないのか?実際にはやはり付けてはいけないのである。どうしても付けたければSAGEの508にすべきである。ちなみに当時のフェンウィックのカタログにもこのメダリストは装着され、掲載されている。だからなおさらそういうイメージが根付いているのかもしれない。なお、このメダリストはラウンドタイプのラインガードと樽型ピラー仕様となっていて、年代的にはかなり古い。プラスチック製のラッチカバーから察すると、1950年ごろのものと推測される。メダリスト自体非常に古くからあり1930年ごろから現在まで基本仕様がほとんど変わっていないのだから驚きである。ちなみに1495 1/2は1495のワイドバージョンである。1495でも8番ラインを格納することは問題なく、ボクはGFF908には1495を使っている。ただし1495のラインキャパはバッキングなしで8番といった感じである。昔はバッキングラインとかラージアーバーとかいう概念がないので、ライン番手もそれほど厳密な指定はなく、カタログには重さと直径、そしてどの太さのライン(A〜H)をどれくらい巻けるかが記載されているだけである。


結局ボクは1495 1/2にバッキングをしこたま巻いて半ばラージアーバーっぽくして使用している。じつはこれが最高で、使い心地も非常によい。高番手グラスの場合、どんなリールを付けても大抵はロッドティップのほうが重くなる傾向がある。しかしフェンウィックはグラスとしては当時最軽量で、重さもこの番手で 3 7/8oz.しかない。さらにアップロックシートなのでバランス的にはさらによい方向にマッチする。


■SCIENTIFIC ANGLERS Ultra3 BASS/SALTWATER WF-8-F
ラインはとりあえずUltra3のバス/ソルトを巻いている。Ultra3なんて、もはや昔のラインではあるが、当時のSA社の最上級モデルに代わりはない。現行品ではちょうどこれに代わるラインとしてUltra4のHEAVY FRESHWATER BASSという製品がある。どちらも全長は95'で、ラインカラーもバックスキンのみとなっている。ただし似ているので同じテーパーかと思ったら大間違いで、テーパーデザインは全く違う。Ultra3はヘッド部が44'あるが、Ultra4のヘッドは33'しかない。これはUltra3が長いというよりもUltra4が極端に短いと思ったほうが良い。キャストした感じも全く違うと思われる(ボクはUltra4をキャストしたことがないのでわからないが)。ちなみにマスタリーのヘッド部は42'である。

■WEST'S POPPER Rubber Legs #1/0
←これは最近DonWest氏がよく作っているWest's Popperのラバーレッグバージョンである。West's Popperは、これまでラバーレッグというものが付いていなかった。というか、敢えてDon氏は付けていなかったらしい。シンプルでキビキビとしたアクションにラバーレッグは邪魔になる。Don氏はそう考えていたようだ。確かにラバーレッグが付くと、それなりに動きは鈍くなる。West's Popperの正式名称がSuper Zippy Bugというキビキビ感をコンセプトにしたものであったことからすると、やはりラバーレッグは無用のお飾りだったのである。しかしここに来て、ある釣り仲間より、「付けた方が釣れるよ〜。」などと要らぬアドバイスを頂戴したため、多少のキビキビさをスポイルしても、付けてみることにしたらしい。ラバーレッグが有効であることも段々と分かってきた。例えばポーズ時、ラバーレッグは微妙な動きを表現し、それがバイトを誘発することも実際に確認した。また、ラバーレッグを装着することでシルエットが大きくなり、デカバスへのアピール性もそれなりに高めることも可能である。なお、ラバーレッグバージョンのフックサイズはノーマルバージョン#2/0よりワンサイズ細くて軽い#1/0フックを採用している。

■Fenwick By Victor R.Johnson,Jr. 

1955年、5人のビジネスマンによってシアトル郊外のフェンウィック湖畔に結成されたFenwick社は、その後Don Greenの革新的技術とJim Greenの熱烈な製品開発で、あらゆるフィッシングロッド市場を圧巻し、世界中のフィッシャーマンから絶大な支持を得ることとなる。この本はそんなFenwick社の成功物語を詳しく紹介している。また各年代に存在した製品情報も知ることが出来るためFenwickコレクターにとっては必読の書籍と言えるだろう。

■最後に
Fenwickのフライロッドは基本的にB(バスアクション)という特別なモデルはなく、全ての製品は単に長さとライン番手、そして材質をあらわすアルファベットで製品名が決まっているようだ。例えば、ボクが使用しているFF858はファイバーグラスの8.5フィート8番であり、特にバス用と言うわけではない。しかしながらFenwick社のロッドは当時の同じ番手でも他のメーカーより明らかに軽く、バス用うんぬん以前にグラスロッドとして優れている。実際に使用してみると、ラインスピードも他のメーカーより明らかに速く、キャストが軽い。まるでグラスロッドではないような感覚だ。そういう意味でフライ初心者で高番手グラスロッドを使いたい方は、Fenwickがピッタリだと思う。特に最初はFF807あたりが最適かと思う。長さも8フィートと短かく、フローターから7番ラインで軽いバスバグをキャストするには最適と思われる。カタログにも"Works well with light weight bass bug" とあるのだから、まさにジムグリーンのお墨付きでもあるわけだ。


Chartreuse Popper